どうもNon太(@LoveWifeLives)です。
人気のあるライブやフェスだと何かと話題にあがるチケット転売。
今回MAN WITH A MISSIONのちょっとしたファンであり、京都大作戦大好き人間でもある僕が、この二つのチケットの販売手法を見て思ったこと、それを考えてみたいと思います。
以前にもこんな記事を書きました↓↓↓
⇒RADWIMPS×Mr.Childrenの対バンライブチケットの転売がハンパない…転売の是非を考えてみる。
まだ記憶に新しい2015年に開催されたRADWIMPS × Mr.Childrenの対バンライブ。
その時のチケット当選の倍率もヤバかったし、チケット転売の価格もとんでもなかった。1枚で10万円を超えてるのもありましたしね。
この記事でもチケット転売に関する是非を考えてみましたが、チケット転売が儲かるビジネスである限り転売はなくならないですよね。
儲けようとしてチケット転売をもくろむ人がいる限り、どんな対策をしてもどうシステムを組んでも、一部の人にとっては良かったという場合はあっても全ての人がhappyになる結末って生まれないんじゃないかと…
簡単に変わるわけでもないだろうけど、少し転売について再度考えてみたくなりました。
二つのチケットの過去の販売手法がどんなものだったのか?
まず、MAN WITH A MISSIONと超有名夏フェスである京都大作戦のチケットの販売方法が、現在の販売手法を取るまでにどんなものだったのかを見ていきたいと思います。
MAN WITH A MISSIONの場合
2014年頃が人気に火が付いた頃だったと思いますが、Zepp なんばとインテックス大阪という場所で、僕自身MAN WITH A MISSIONのライブに参加したことがあります。
その時は身分証の確認などは一切なく、ただチケットを持参すれば入場が可能でした。
その頃でも既にバンドとして爆発的に人気を博していたので、チケットも全ての会場が完売⇒転売ヤーの登場という流れが出来ていましたね。
それ以来ライブに行けてないので、ネットの情報をまとめたものと推測になりますが…
検索でヒットしましたが、2015年の1月の公式HPのNewsでこんな記事があります。⇒「5YEARS 5WOLVES 3SHOWS TOUR」へお越しの方へのお願い
この記事を見てみると、
公演当日は、お名前が記載されている「チケット」と、チケットに明記されているお名前と同じお名前の確認ができる「身分証明書(1点、または2点以上)」を必ずお持ちください。
「チケット」「身分証明書」をお持ちいただけない場合、紛失、盗難、不備がある場合等いかなる理由においてもご入場をお断りさせて頂きます。その場合、チケットの払い戻し・交通費等の負担も致しません。あらかじめご了承下さい。
※入場時に購入者様の身分証明書のご確認をさせて頂きます。必ず身分証明書をご持参ください。
と書かれています。
完全にチケット転売を意識した入場時の身分証確認が徹底されていたようです。
実際にIDチェックが実施されたかどうかまでは見つかっていません。
そして次に2015年4月頃から始まったライブツアー「Seven Deadly Sins Tour~七つの対バン~」。
これに関する公式HPのNewsもありました。⇒【先行チケット購入に際し、ランダムIDチェックに関する補足事項】
そしてこんな風に書かれてます。
※公演当日、入場時には購入者の身分証明書で氏名確認をする場合がございます。
※当日は購入者の方は必ず身分証明書をお持ちいただき、また同伴者がいらっしゃる場合は同時に入場をお願いいたします。
※何らかの事情で同時入場ができない場合は、同行者も身分証明書をお持ちの上、お一人でご入場ください。
「確認します!」じゃなくて、「氏名確認をする場合がございます。」なんだそう。これが「ランダムIDチェック」ということですね。
それを受けてか、Yahoo!知恵袋ではランダムIDチェックが実際行われているのかの質問が飛び交ってます。⇒この質問とかこの質問とか。その他にもたくさんありますね。
そして「同伴者がいらっしゃる場合は同時に入場をお願いいたします。」ということ。
これがあったおかげで、チケットを転売しようとしてる人が自分自身も一緒に行くから身分証は必要ありませんよ~ということで、転売してるのも見られました。
もしかすると、これは本当に友人がいけなくなって余ってしまったチケットだったかもしれませんが。
さらには2015年5月31日のNewsで。⇒ランダムIDチェックについてのご案内
ライブ当日で、「本日5月31日(日) Zepp Sapporo ランダムIDチェックは行いません。」と発表されています。
もしかするとランダムIDチェックの場合は単なる脅しなのかもしれません。実際に僕自身が行けてないので分かりません。
このような状況でMAN WITH A MISSIONのチケットは販売されてきた経緯があります。
京都大作戦の場合
では、京都大作戦のチケットはどうかというと。
僕は京都大作戦も転売する人たちで横行する前まで普通にチケットを入手して行っていました。行けたのは2013年が最後です。(2013年も応募者殺到でしたが、友人が当選)
そして2013年はチケットをカウンターに持っていけばリストバンドと交換してもらえる制度でした。
この年のヤフオクがかなり盛況で、1日券が5,800円だったものが5倍10倍にまで跳ね上がっていたはずです。
そして2014年。この年までが普通にチケット販売を行っていた年でしたが、さらに抽選の倍率が上がってしまい僕は落選。ヤフオクも同様、値段が高騰しすぎてたので行くのは諦めました。
この年は大ブーイングでしたね。本当に行きたい人がチケットを取れなくて、転売者たちが何百枚も何千枚も購入して売りまくることで「お金に余裕がある人しか行かれへんやんけー!」みたいな空気がでまくってました。
そして昨年の2015年。そんな状況を見てかICチケットが導入されることになりました。(詳しくは京都大作戦2015のチケットページを)
チケットを申し込む時点で結構面倒です。簡単にまとめるとこうなります。
- 同伴者分と合わせて2枚まで申込み可能
- 申込者・同伴者を問わず1回限りの申し込み
- 申込者で1回申し込むと、別人の同伴者として申し込みは不可(とにかく1回限り)
- チケット申し込みにはチケットサイトへの会員登録が必要
- 申込者・同伴者で2枚申し込む場合、同伴者の「パスコード」と「生年月日」の入力が必要(同伴者の会員登録が必要なのはもちろん、申込者にパスコードなどを伝達しなければならない)
面倒くさいですね。さらに当日入場について、
- お送りするチケットは転売対策の為、全てICカードチケットとなります。
- 当日は入場口設置の認証機にて、ICカードチケットに記載されているお名前とのご本人認証を行う場合があります。
- 同伴者の方も同様にご本人認証が必要となる場合があります。
となり、これも「本人認証を行う場合があります」という書き方。
事実、2015年の開催は一切本人確認はされてなかったみたいです。
万能札になったものの入場時に本人確認無かったから、来年の京都大作戦さらに転売屋増えんか心配。。
— たか (@takakamp) 2015年7月5日
京都大作戦は結局本人確認ないんかい…. 事前に身分証明提示とか言いまくってたのに なんやねんタクマ結局転売屋ホクホクやんけ残念だ
— SHiN@マンウィズ4/17 (@gran21stCl) 2015年7月4日
京都大作戦、入場確認画面、「OKです」だけ。本人確認もなにもなし。ピってするだけ。ピってするだけ。ピって。
— かやぱん。8栗9.12.13AFBL (@creephyp_8) 2015年7月4日
と言うように。Yahoo!知恵袋でもこう書かれてます。
最初の申し込みも自作自演で申込者と同伴者のアドレスを用意すれば申込出来てしまうわけですし、転売してしまえば入場時にピッとしてしまえば年代が違うくても簡単に入れたみたいです。
これが2015年までの京都大作戦のチケット販売手法でした。
二つのチケットの現在の販売手法がどんなものか?
では、実際に現時点でのMAN WITH A MISSIONと京都大作戦のチケット販売がどうなっているのか見てみます。
MAN WITH A MISSIONの場合
今回MAN WITH A MISSIONは「The World’s On Fire TOUR 2016」なるライブツアーで3月中旬頃からライブ会場に限定したライブが始まります。
公式HPのNews欄には身分証のことは公表されてませんが、チケットを販売しているイープラスの方にチケットに関する注意事項が書かれていました。
▼イープラスからのスクリーンショットです。
「チケット不正売買防止策としまして、入場の際IDチェックを行なわせて頂きます」と書かれています。
詳細な注意事項は特設ページを、というページを誘導する形でIDチェックをすることの注意喚起を行っていますね。今回は間違いなくチェックを行うということでしょう。
実際に行われるかは不明ですが。
有効な身分証明書とは…
■1点でご入場いただけるもの(官公庁が発行する、お名前・顔写真・生年月日が確認出来るもの)
- 運転免許証 その他写真付公的免許証(船舶、航空、建築士 他)
- パスポート
- 在留カード(外国人登録証)
- 福祉手帳
- 写真付住民基本台帳カード
- 障害者手帳
- 写真入り保険証
- 国際運転免許証
■2点でご入場いただけるもの
- 保険証
- 住民基本台帳カード(顔写真なし)
- 社員証(顔写真なし)
- 学生証(顔写真なし)
- クレジットカード
- キャッシュカード
となっています。
ここまで来るとヤフオクなどでも全くチケットの転売が見られなくなっているようです。(調べてみたら、数件だけ見当たりましたが入札ゼロ。)
さらにチケットは購入したはいいものの、都合がつかなくなってライブに行けない!という人のために定価トレードというシステムを導入しています。
⇒『The World’s On Fire TOUR 2016』 チケット再販売サービス「定価トレード」のご案内
詳しくはイープラスのページを見てもらえれば分かると思いますが、簡単に言えばチケットを希望している人がいれば、キャンセル出来てその分を購入希望者に再販売するようなシステムです。
期限も決められており制約もそれなりにありますし、チケットを買いたい人が少なければキャンセル出来るかも分かりません。
でも、これで「チケットは購入したけど行けなくなった」人の救済は出来るシステムは作っていると体裁は守れるわけですね。
ここで言いたいのは、ヤフオクには転売がないもののチケットキャンプには売られまくっているということです。
1枚4,300円のはずのチケットが安くて10,000円、高いと40,000円ぐらいのものもあります。
そして一番やっかいなのは、「身分証明書の貸し出しはしません」とだけ書かれたものが数多く出品されているんです。
身分証を貸すなんて当たり前でしちゃいけません。貸さないことは別に良いんです。
でも、チケット販売を担当しているイープラスのページで「入場の際IDチェックを行なわせて頂きます」と書かれていると言いましたよね。
もしかすると過去のライブ時のように、結局IDチェックしないということも考えられますが…
チケットキャンプの販売ページには、「イープラスのページにIDチェックがあると書かれてます」ということは一切書かずに、ただ身分証は貸し出ししませんとだけ記載して出品するのは確信犯すぎるやん!と思うわけです。
チケットキャンプのページを見てもらえれば分かります。定価トレードシステムで購入する方が賢明ですね。
京都大作戦の場合
今のところ、2015年の販売システムと同じ形態を取っているようです。
これでもしまた結局転売されて、当日もICチケットをピッとするだけで何の確認もなければ意味ないやん!という声が多数出てしまうんでしょうね。
そんな気がしなくもないですが。
販売手法を見て思うこと
たまたまタイムリーにMAN WITH A MISSIONと京都大作戦のチケット販売手法を見ました。というか、自分がライブに行きたかったから探したわけですが。
色々思うことが出てきますが、自分の中で整理して4つ書いてみたいと思います。
ライブ当日が面倒すぎる
僕自身が昔からアーティストのライブに行く人間で、ロックやパンクで大暴れしてたのも事実。
ライブが終わる頃には汗でびしょびしょになります。
ダイブなどをすることもしばしばだったので、落としたらイヤだからという理由でポケットの中にはドリンク用のお金を少しだけ入れて、後はタオルだけを持って参戦してました。
それがIDチェックがあるかもしれない、というだけで必ず免許証などを持って行かないといけなくなるわけですよね。
これが本当にイヤ。財布は絶対持っていきたくないし、例え免許証1枚だけ持参したとしても汗でズボンまでびしょびしょになるので、それで免許証が濡れるのもイヤだし。と思ってしまいます。
ズボンを気にしながら、ポケットの中身が落ちていないかを常に心配しながらライブを楽しむのが嫌ですね。
仕方ない気持ちもある
CDが売れなくなった今、アーティストが生活していくためにはライブに足を運んでもらうこと、ライブでグッズをたくさん買ってもらうことが必要です。
これは以前の記事にも書いたことですが、チケットが入手できなければそもそも行けないし、転売で高額でチケットを入手した場合は、お金の余裕がなくてグッズを買ってくれないことも有り得るでしょう。
今まで講じてきている策は、それを全て回避するための苦肉の策であることは間違いないとも思います。
音楽を届ける側からすると、自分が奏でている音楽を楽しんでくれるということが最高の瞬間でしょうから、やっぱりファンの人に来てほしいと思っているはず。
でも、その対策にはお金がかかりすぎるんですよね。
何百人だけのIDチェックであればまだ対応出来ますが、何千人何万人となった場合、一体どれだけの人員が必要でどれだけの費用がかかるのか…なかなか厳しいですよね。
だから「IDチェックがあるかもしれない」とにおわせるだけで結局チェックは行わないという状況が出てくるのかなと、仕方ない気持ちもあります。
チケット転売だけ悪く言うけど、その他の転売はどうなるのかという問題⇒全く別物
安く買って高く売るというのは商売の基本です。せどりと言われるものもいわゆる転売だと思います。
例えばドン・キホーテで2,000円で売ってるものが、Amazonだったら3,000円で販売されている。この差額が発見者で実践した人の利益になるわけです。
転売は転売でもチケットの転売と全然違うと思いません?
ドン・キホーテとAmazonの差額の転売は、言わば情報を知っていたか知らないかの差です。A店よりもB店の方が安かったというのと同じです。
もし購入者がAmazonで買ったからということで誰かを傷付けてますか?ということです。
チケットというものは、アーティストが自由に価格設定できると言えど販売価格は一律です。人気があれば抽選になります。
外れたけどどうしても行きたい!という人と、チケットが取れたはいいけど仕事の都合がつかなくなって行けなくなってしまった…という人のマッチングとしてヤフオクなどの転売があった時までは良かったんです。
「行けるようになった!」、「紙くずにならずに済んだ!」と誰もがHappyであり、誰もイヤな気持ちになることはありません。
ですが、その一律の価格に目を付けて転売をもくろむ人たちは、大量に抽選に申し込んで大量に当選し、大量に法外な値段で売りに出します。
もはや市場原理がうまく働いているとは思えないし、転売する人しか喜べない状況になります。
ドン・キホーテとAmazonの転売とチケットの転売は全く違うというのも、少しは理解してもらえるはずです。
僕は転売は辞めました
僕は転売自体にはさほど否定的ではありませんでした。
実際、チケットは買ったはいいものの行けなくなって困った時に、オークションのおかげで紙くずにならずに済んだことも何度もありましたし。
10年近く前ですが、それに目を付けて実践していた時もありました。
ですが、こうやって思うことを書いている今、転売を目的にチケットを買うのは一切辞めました。
なぜかというと、誰も喜べないものはいずれ衰退すると思うからです。
世の中に役立つものなのに、誰も気付かなかったものに気付きそれに挑戦し実現させていくことで新たなビジネスは生まれていきます。
チケット転売の今の状況は、そんな新たなビジネスの世界とは真逆の世界ですよね。
いたちごっこのように転売者も転売を阻止する側もあの手この手で奪い合います。
蹴落としあっていがみ合って、傷付け合う世界。その先に待っているのはドス黒い世界なわけです。
悪い方向へのいたちごっこの向かう先は衰退じゃないでしょうか。
そういう世界に足は踏み入れたくないので、チケット転売という意識は一切やめました。
だから僕はライブチケットに応募抽選する時はかなり吟味します。スケジュール的に行けるのかどうか。
今までは最悪オークションがあるからいいやと思ってましたが、そういう考えも辞めました。
それ以来チケットを買ってライブに行けない!という事態になったことがないのですが、もしそうなった場合は定価トレードのように誰もがHappyに出来るシステムで行こうと考えてます。
チケット販売手法に思うこと / まとめ
ホントあの手この手でチケット販売に関しては色々なシステムが導入されます。
それもこれも結局は「お金」が優先しちゃうからですよね。
転売しようと考える人もお金を儲けたいがためにするでしょうし、アーティスト側もファンに楽しんでほしいという想いも持ちながら、グッズの売上等のことも考えてやっていると思われます。
それが優先してしまうと、一瞬は良くてもしばらくは良くても、最終的なところで素敵なものには仕上がらないんですよね。
先日、卓球の世界選手権がありました。
卓球にはさほど興味はありませんでしたが、福原愛ちゃん含め選手を見ていると物凄く心が動かされ感動するシーンが幾度となくありました。
これは選手たちがお金を儲けたいから卓球をやっているわけじゃなくて、今までの自分の練習の努力の成果を出したいから。
そしてそんな姿が垣間見られるからこそ、そういう姿に人は魅了されHappyな気持ちになれるんだと思ってます。
チケット転売の話しも、結局のところは人の良心や思いやりというような言葉でしか片づけられない問題になってくるんでしょうが、少しずつでも変わっていけばいいなと思います。
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