今まで働いていた職場を退職した場合、定期的に入ってくる収入がなくなるので、気がかりなのは今後どれくらいのお金がかかるんだろうって事です。
その中でも年金と保険は生きている限り切っても切れない関係にあるので、なおさら気がかりになります。
実際に僕は退職した時に、
- 厚生年金⇒国民年金
- 会社の健康保険⇒国民健康保険
へと切替しました。
そして国民健康保険料がいくらになるのかを聞いてビックリ、驚愕の料金になっていたのでこのままじゃ支払がヤバい!となりました。
月額4万円以上の保険料です。
軽減とか減免とか出来るんかな…
という、「国民年金はもとい、国民健康保険の軽減や減免は出来るのか?」という問題に直面したんです。
悩んでても仕方ないので区役所に相談に行ったわけですが、すると以外なことにスムーズに手続きを進めてもらい、無事に減免を受けることが出来ました。
以前に書いた「国民健康保険と任意継続の保険、どっちが得か?」という記事では、最終的に「人による」という結論に至ってましたが、結果的に僕は退職後の健康保険は国民健康保険を選択しています。
今回は、国民健康保険を選択した理由や経緯を含め、健康保険の他、年金の減免や免除を受けるためにした手続きについてご紹介したいと思います。
退職後の国民年金、軽減・減免は申請すればほぼ受けられる!
まずは国民年金の軽減・減免について。
今まで会社員として年金を支払っていた人は厚生年金と言われ、会社からの天引きで支払いをしている人がほとんどですが、退職したら厚生年金から国民年金への切り替えが必要になります。
平成31年度の国民年金額は月額16,410円。
僕は結婚しているので妻の分と合わせると2倍の料金(32,820円)となります。
国民年金だけで毎月3万オーバーになるのはきついので免除の申請を行うことに。
実のところ、自己都合だとしても退職した時の国民年金の減免や免除は比較的簡単で、書類を書くだけで済みました。
事前に区役所に「申請に何が必要ですか?」と聞いた時に言われていたのは、「必ず離職票を持ってきてください」ということ。
なぜかと言うと、この離職票を持っていくことで、区役所がそのコピーとともに国民年金の減免申請を行ってくれるからです。
このコピーと一緒に申請をした場合は、確実に失業中というのが分かるためほぼ通るとの事でした。
なので、退職後に国民年金の軽減や免除を考えている方は、ハローワークに行って離職票を提出する前に区役所で申請することをおすすめします。
ハローワークは失業保険の申請をするために行くところですが、行けば離職票は回収されます。
初回時に離職票は回収されて、そこから10日後ぐらいに初回説明会があり、それに出席した時に雇用保険受給資格者証というものが発行されます。
離職票と同様に、この雇用保険受給資格者証でも失業中というのは分かる書類ですが、こちらは発行されるまでに時間を要してしまいます。
スムーズな手続きをするためにも、ハローワークに行くより前に役所に離職票を持って申請に行くことをおすすめします。
- 会社を退職
- 辞めた会社から出来るだけ早く離職票を発行してもらう
- 離職票を持って区役所へ年金免除の申請
- 申請した後、ハローワークで失業保険の手続きをする
この順番で申請を行っておけば、免除の申請も失業保険の申請にも手間取ることなく手続きが行えます。
国民年金の免除申請を行って認可された場合、免除期間も納付期間として認められますが、保険料を免除された期間の老後年金の受け取り額は通常の1/2の受け取りとなりますので、免除を行うかどうかは自己判断でお願いします。
参考:日本年金機構|国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
退職後の健康保険は国民健康保険を選び、減免申請をしました!
冒頭にも話しましたが、退職後は前勤務先の健康保険の任意継続ではなく国民健康保険を選択しました。
その理由としては、任意継続の保険料は退職時の収入によって決まり、減免や軽減などなく一律料金ですが、国民健康保険は退職した時はほぼ減免が受けられる料金になるからです。
結果的に、国保の方が安い料金になると計算出来たからです。
これはあくまで僕のケースです。
所得制限があったり、世帯所得によっては減免が受けられないケースもありますので、お住まいの自治体などに確認することをおすすめします。
減免のため方法|申請は書類を書いて提出するだけ
まず区役所に行き、退職したことと健康保険を国民健康保険に切り替えたい旨を伝えました。
切替のために必要な書類として、「健康保険資格喪失証明書」というものが必要であると聞いていたので、それを持っていきます。
これは基本的に、会社を退職すればもらえる書類の一つです。
国民年金の手続き(厚生年金から国民年金に切り替え、そのまま免除申請)をして、そのまま一気に国保の手続まで行いました。
後は、国民健康保険に加入のための書類を記入し、離職票のコピーなどを添えて提出するだけです。
国民年金の減免や免除の場合、一旦は審査という形式を取ります。
ですが国民健康保険の場合は、退職して所得がゼロになるということなら基本的に減免が受けられることになっています。(どれぐらい軽減されるかは前年度所得などによります)
退職した=収入がゼロになった=退職した月以降の見込所得もゼロ=保険料が減免される
という流れです。
申請時では明確な減免額は判明しない!
国民健康保険料の減免申請をした後、「概算としてこれぐらい保険料は安くなるよ」という数字を出してはくれますが、これは決定じゃないと言われました。
そこまで大きく変わることはないはずだけど、概算だから!とのこと。
最終的には通知書が送られてくるので、そこで正式な減免額が判明します。
▼実際に来た変更決定通知書
上記は僕の実際にかかるはずだった保険料(右)と、減免を受けて変更になった保険料(左)です。
おおよそ6割程度は保険料が安くなりました。
退職した月が9月なので、それ以降から翌年の3月までの保険料は安く済ませることが出来るようになったわけです。
実際やってみましたが、国民健康保険の減免申請の方法や手続き手順に複雑なことは何もなく、必要書類を揃えて役所で申請したい旨を伝えれば後は色々説明してくれるので、難しいことはありませんよ!
おまけ:健康保険の任意継続か国民健康保険かは良く考えて!
僕は退職後の健康保険は国民健康保険を選びました。
そのワケについてもおまけとして、書いておきたいと思います。
出来るならば退職した翌年以降のことも考えて、選択することが一番ベストだと思います。
その前に国民健康保険の計算方法について
国民健康保険を選択した理由のお話しの前に、計算方法について軽くお話ししておきます。
国保の計算は前年度の所得に応じて算出されます。
そして支払い期間は10ヶ月間となります。
一般的に4月~翌年3月までが1年間となりますが、国民健康保険料はその前の年の1月~12月までの所得に応じて計算されます。
また、毎年4月・5月は保険料を算出するための期間となるため保険料の徴収がありません。
6月から~翌年3月までを支払期間と見なすため、支払い期間が10ヶ月という計算になります。
2019年のお話しでいうと、2018年1月~2018年12月までの所得で保険料は計算されて、2019年6月~2020年3月の10ヶ月間で1年分の支払いをすることになります。
現在の状況でいうと、来年(2020年)の3月までの保険料はすでに決まっているわけです。
では、なぜ国保を選択したかの理由を説明します。
理由①:国民健康保険は減免が受けられるから
先程ご紹介したように、国民年金と同様に国民健康保険は減免が受けられるのがほとんどです。
退職後の失業状態であれば、なおさら受けられる可能性は高くなります。
退職後に算出された保険料のままであれば1ヶ月4万円を超える保険料が、25,000円以上安くなりました。
これで一旦は翌年の3月までは、減免を受けた金額の保険料で過ごせるわけです。
結果的に、会社員をやっていた時に支払っていた保険料とほとんど変わらない状況になるほどに安くなりました。
これが任意継続を選んでいると、1万円以上は高い保険料になっていたので、かなりありがたかったです。
理由②:任意継続は一律、翌年以降も国民健康保険は減免相談可能!
僕の場合、任意継続で保険に加入した時の標準報酬月額は上限の28万円でした。
そのため保険料は、任意継続では一番高い28,000円程です。
(当時は協会けんぽに加入していたので協会けんぽの標準月額報酬を参考にしていますが、平成31年度から上限が30万円となっています。)
任意継続は退職後から2年間は継続可能ですが、減免考慮などはなく基本的に一律料金となります。
加入した翌年ももちろん一律。
ですが、国民健康保険の場合は退職した翌年以降も減免の申請が可能なんです。
理由①でお話しした通り、仕事を辞めて僕は減免を受けましたが、これは退職した年の翌年3月までの措置となります。
2019年のことで話すと、2019年4月~2020年3月までの保険料は2018年1月~2018年12月までの所得に応じて算出され、その支払い命令の通知が2019年6月頃に来ます。
もしその時にまだ就職が決まっていない、収入がない、ということであれば再度減免が受けられるということなんです!(申請が通るかどうかはその時にならないとわかりませんが)
一方、任意継続で保険料を支払えば来年も変わらず一律の約28,000円になります。
実は健康保険に関して一番考えないといけないのがここかもしれません。
退職した年のことだけを考えるなら、国保の減免措置を受けた方が保険料は安くなる人の方が多いぐらいでしょう。
ですが、退職した年の年収がそこそこあって、翌年も収入はそこそこあるけど国保のままという場合、減免が受けられないので結構な保険料を請求されるかもしれないということです。
任意継続で決まっていた料金28,000円を超すかもしれないし、結果的に任意継続の方がお得だったということになるかもしれません。
退職した翌年の自分の状況も考慮に入れておけると、後々良いかもしれませんよ!
実際に退職した翌年に国民健康保険の支払い通知が来ました。
同じように区役所に行って保険料の減免申請を出してきましたが、色々とイレギュラーがあったので以下の記事にまとめています。
理由③:国民健康保険は即時発行、任意継続は郵送
これはそこまでの理由にはなりませんが、国民健康保険は手続きをしたその日に保険証がもらえます。
一方、任意継続の保険は郵送での手続きになります。
また、
- 会社員時代の保険証を返却していること
- 働いていた会社が年金事務所に資格喪失届を提出し処理が行われていること
などが発行には必ず必要です。
もし会社の方で処理が行われていないと、いくらこちらで任意継続の手続きをしても発行されません。まぁそこまで多くはないと思いますが…。
手元には保険証がないため、その間に病院に行った場合には一旦10割負担で支払い、保険証が発行されてから返還処理を行なわないといけない等の恐れもあります。
基本的にはそこまで面倒なことはないと思いますが、国民健康保険で手続きをしてとにかく行ったその日に発行してもらえるのは良い点だと思います。
2017年時点で、大阪市淀川区では国民健康保険証の即日発行は対応していませんでした。
手続きを行い、早ければ2日程、遅くとも1週間以内に通知書やはがきが届くので、その書類を持込む必要があります。
各自治体によって受け渡し方法は変わりますので、自身の自治体に確認しておくのがベターです。
国民年金と国民健康保険の軽減・減免申請について|まとめ
退職した場合、国民年金であればわりと簡単に免除・減免申請は受けられるようです。
これは自己判断で進めてもらえればいいかと思います。
健康保険に関しても、失業保険をもらう方は退職後は国民健康保険に切り替えて、減免措置を受けて割安で支払っていく方が今後の動きに柔軟に対応できる気がすると個人的には思います。
ですが、国民健康保険への切り替えはいつでもできますが、任意継続への切り替えは退職後20日以内、それを逃せば一切手続きが不可になります。
もし少しでも悩む、もう少し考えてから、という場合は、任意継続の保険に一度切り替えてから、今後の手続きをどうするか考えるのも一つの手だと思います。
結論としていえるのは、しっかりと調べて自分なりに一番良い方法がどれかを試算することです。
これをするだけでホントに年間で何十万円という金額が変わってくることがあるので、絶対に試算した方が良いです!
申請しなかったお前が悪いと言われないよう、しっかり調べて行うべき申請を行う事が賢明だと思います。
※自分が調べて手続きを行った結果を記事にしています。僕は専門家ではないので、相談などは出来ません。
国民年金と健康保険の記事一覧
●退職後、最低限やらなければいけない手続きを4つまとめてみました
●国民健康保険と任意継続の保険、どっちが得か? 自分の状況で試算してみました!
●退職後の国民年金と国民健康保険について。軽減・減免はしっかり申請すれば受けられる!(←今はこの記事)
●国民年金の免除申請をしたのに、「国民年金保険料納付書」が届いた…申請が通らなかったということ? 払わないといけないの?
わかりやすかった!ありがとう!
参考にしかなりませんが、少しでも理解に役立ててもらえたなら幸いです。
コメントありがとうございます!