大阪観光をしようと思っているなら、ぜひとも「大阪周遊パス」の利用は考えた方が良いと思います。
大阪に住んでいる僕ですら、友人にもし大阪に観光で来て一日で主要スポットを巡りたいと言われたら、この大阪周遊パスを勧める。
それぐらいにおすすめのチケットであると言えます。
このチケットには色々な種類があり電車の乗り放題の区間にも制限がありますが、チケットの種類によっては得したり損したり、賢く買えばかなり得をしますが、最悪買い方を間違えると無駄になったりすることもあります。
今回はそうならないために、チケットにはどんな種類があるのか? 無料で利用できる電車の区間はどこなのか?に絞って解説したいと思います。
ぜひ、参考にして下さい。
大阪周遊パスのチケットの種類
大阪周遊パスには6種類のチケットが存在します。またそれらは販売されている場所も限定されていたり色々な制約があったりするので、それを細かく分けてみます。
まずは販売されている種類は下記の6種類ですが、公式ページの表を引用します。
- 1日券【大阪エリア版】
- 1日券【阪急拡大版】
- 1日券【阪神拡大版】
- 1日券【近鉄拡大版】
- 1日券【南海関空版】
- 2日券
という6種類となっています。では、一つずつみていきましょう。
1日券【大阪エリア版】
基本的にこのチケットで十分事足りると思います。主要観光スポットのほとんどがこのチケットで行けるようになっていますので。
料金は2,300円。
乗り放題になる区間
このチケットは、簡単に言うと大阪の地下鉄全エリアと大阪市内を走っている私鉄(阪急・阪神・近鉄・南海)が乗り放題になるチケットです。
一部大阪市から外れたところでも無料になっている区間もあります。
もう少し詳しくどの範囲が無料になるかと言うと、公式ページから分かりやすい図がありました。
字が細かくなってしまってるので、公式サイトで提供しているページを見た方が分かりやすいと思います。公式ページの図を貼り付けただけです。
大阪市営地下鉄と称している沿線は全て乗り放題になります。
例えば、地下鉄御堂筋線の区間はなかもず駅~江坂駅までです。もちろんこの間は乗り放題となります。
ですが一つ注意しないといけないのは、江坂駅の次の駅は緑地公園駅なのですが、緑地公園駅は地下鉄御堂筋線ではなく北大阪急行線の駅なんです。
要するに、電車の乗り換えがないままに御堂筋線から北大阪急行線という路線に変更された駅に到着するということ。
当然この場合、緑地公園駅は大阪周遊パスの対象外区間になるので、別途料金が発生することになります。(これは一例です。緑地公園駅に大阪周遊パスで利用できる観光スポットはありませんので、行くことはないと思います)
大阪にはこのように同じ電車に乗っているにも関わらず、地下鉄の路線から近鉄に変わったり、阪急に変わることがあります。
覚えておきたいのは、電車で行ける終点ではなくて、大阪市営地下鉄として利用できる区間が乗り放題になるということです。
1日券【大阪エリア版】さえあれば大阪周遊パスで無料になる施設の全てを網羅しているので、観光で大阪を訪れた人ならこのチケットで十分だと思います。
1日券【阪急拡大版】
阪急沿線から大阪に観光に来る人がメインのチケットです。料金は2,700円。
乗り放題になる区間
このチケットは1日券【大阪エリア版】のエリアに加えて、大阪の私鉄である阪急線が乗り放題になるというチケットです。
もう少し詳しくどの範囲が無料になるかと言うと、公式ページの図を引用します。(阪急拡大版の部分を抜粋)
グレーの場所の他に紫色で示されている区間が、1日券【阪急拡大版】で乗り放題の区間です。
★の付いた場所までは1日券【大阪エリア版】で乗車可能な区間となります。
それ以降の駅として有名なところでは神戸三宮駅だったり、宝塚線の宝塚駅も乗り放題の区間に含まれます。
伊丹空港(大阪国際空港)に降り立った人がこの阪急拡大版チケットを買えばお得なんじゃ?!と考えそうですが、残念ながら伊丹空港に大阪周遊パスを販売しているところがありませんので、買うことができません。
一番近いところで買うなら石橋駅となりますが、わざわざ石橋駅で1日券【阪急拡大版】を買うという買い方は面倒なので、伊丹空港からの場合は梅田(大阪)まで出てから1日券【大阪エリア版】を買う方が楽だと考えています。
この1日券【阪急拡大版】を買うのにおすすめな人は、初めから阪急沿線に住んでる、もしくは初めから阪急線を利用する人で且つ、大阪観光を考えている人だけです。
例えば三ノ宮に住んでいる人が梅田まで出てきて主要観光スポットを観光したいという場合、梅田まで出るだけで阪急で片道320円かかります。往復で640円。
1日券【大阪エリア版】の価格は2,300円で1日券【阪急拡大版】は2,700円となり、その差額は400円。
普通に電車賃を払って三ノ宮~梅田間を往復するよりも、1日券【阪急拡大版】を買った方がお得ですよね。
こういう人が三ノ宮で1日券【阪急拡大版】を購入して大阪観光するという場合には、お得に利用できるチケットということになります。
1日券【阪神拡大版】
阪神沿線から大阪に観光に来る人がメインのチケットです。料金は2,700円。
乗り放題になる区間
このチケットは1日券【大阪エリア版】の乗り放題エリアに加えて、阪神線が乗り放題になるチケットです。
有名な甲子園もこの沿線上にあります。
詳しくどの範囲が乗り放題になるかと言うと(阪神拡大版の部分を抜粋)
グレーの部分は1日券【大阪エリア版】で、オレンジ色の箇所が1日券【阪神拡大版】で乗り放題になる区間です。
阪神尼崎駅に★マークが付いているので、そこまでは1日券【大阪エリア版】で乗車できる区間ということになります。
大阪周遊パスは大阪観光がメインのフリーパスなので、わざわざ大阪観光に来た人が阪神線を利用するために1日券【阪神拡大版】を買うメリットはありません。
これも基本的には、阪神沿線に住んでて大阪観光を日帰りで考えている人が恩恵を受けられるようなチケットになっていますね。
1日券【近鉄拡大版】
近鉄沿線が乗り放題になるチケットです。料金は少し高くなって2,800円。
乗り放題になる区間
このチケットは先ほどの阪急や阪神と比べて拡大エリアが大きいです。
ザッと東大阪や奈良方面まで乗り放題区間が伸びています。
どの範囲が乗り放題になるかと言うと、(近鉄拡大版の部分を抜粋)
青色で示されている箇所が近鉄として乗り放題になる区間です。
東大寺のある近鉄奈良駅や生駒、遠くは橿原神宮の方まで伸びておりかなり広範囲のエリア拡大となっています。
例えば1日券【大阪エリア版】で行ける「今里駅」から、近鉄奈良まで向かおうとすると片道670円かかります。往復で1,340円。
1日券【大阪エリア版】と1日券【近鉄拡大版】との差額は500円なので、かなり安くなっていることが分かります。
近鉄沿線に住んでいる人にとっては、使いようによってはかなりお得に利用できるチケットになっていると思います。
1日券【南海関空版】
関西空港から大阪方面への電車が乗り放題になるチケットです。料金はさらに少し高くなって2,900円。
乗り放題になる区間
どの範囲が乗り放題になるかと言うと、
薄いグリーンの箇所が乗り放題になる区間です。
と言っても、ほぼ関空に降り立った人向けのチケットと言えます。
その理由は、このチケットを発売している場所が南海 関西空港駅のみとなっているからです。そこ以外で1日券【南海関空版】の大阪周遊パスを購入することはできません。
まさしく関空から難波方面に行きたい人向けのチケットということです。
関西空港から梅田、もしくは難波まで移動しようとした場合、JRやリムジンバス、もしくは南海電車のいずれかを選ばないといけません。
JRやリムジンバスだと1,000円以上、南海でも特急を使わずに移動して920円かかります。
これが1日券【大阪エリア版】と1日券【南海関空版】との差額はわずか600円ですから、梅田やなんばへの移動からお得に利用できるというわけですね。
でも、関空に到着したのが夕方や夜で、宿泊先が梅田や難波だからということでで移動する場合には、絶対使ってはいけないチケットでもあります。
なぜなら、改札を通した日だけ使い放題になるチケットだから。
始発で改札を通そうが終電で改札を通そうが、乗り放題なのはその日限りなので、利用開始時間が遅ければ遅いほどもったいないわけです。
なので、関空に夕方や夜に到着しそのまま梅田や難波に移動する場合は、普通にJRやリムジンバス、南海電車を使って移動しましょう。
関西空港に降り立ったその日にそのまま大阪観光をしようと思っている人にとってお得になるチケットです。
2日券
これは1日券のどのチケットとも制限や乗り放題区間も違っており、料金は3,000円です。
もし大阪周遊パスとして定められている、無料になる観光スポットを2日間かけてまわろうと思っている人や、地下鉄しか使う予定がないという人にはかなりお得なチケットになります。
乗り放題になる区間
1日券には【大阪エリア版】と書かれているのに、2日券には書かれてません。
ここで注意したいのが、1日券【大阪エリア版】には市営地下鉄全域と大阪市内の私鉄(阪急・阪神・近鉄・南海)も乗り放題の区間に含まれてました。
2日券の場合、市営地下鉄全域の乗り放題はありますが、私鉄(阪急・阪神・近鉄・南海)は乗り放題区間には一切含まれないという点です。
2日の内、1日だけ私鉄も含まれる等もなく、2日券を購入した場合は2日とも地下鉄(バスも含む)だけが乗り放題として乗車できるチケットになります。
どの範囲が乗り放題になるかと言うと、大阪市交通局が提供している地下鉄路線図を確認するのが分かりやすいと思います。
▼これです。
冒頭に説明したように、地下鉄から急に北大阪急行・阪急・近鉄等に変わっている電車もありますので、そこだけ注意しておけば問題ありません。
2日間かけてじっくり観光する場合で、且つ地下鉄しか乗らない人にはお得に使えるチケットですね。
無料になる施設には、全て地下鉄で行けるような場所なので、そんなに心配する必要はないと思いますけどね。
購入できる場所はそれぞれ異なる
色々な種類の大阪周遊パスがあることはご理解いただけたと思います。
こちらの記事(⇒大阪周遊パスの販売場所って一体どこ? 主要エリアの場所を写真やMAP入りで解説します)で紹介している販売場所は、1日券【大阪エリア版】と2日券が売られている場所を基本に紹介しています。
では、各沿線の拡大版はどこで購入できるのかと言うと、各沿線の主要駅で販売しています。
全ての駅で販売しているわけではありませんので、その点は注意しないといけません。(南海関空版は南海関西空港駅のみ)
詳しくは公式サイトのこちらのページで、販売している駅がどこか確認することができます。
大阪周遊パスの種類と乗り放題区間 / まとめ
沿線が通っている場所に住んでいる人にとっては拡大版がおすすめかもしれません。
ですが、圏外から旅行で来ている人で梅田に降り立つ人や難波方面がスタートの人にとっては、1日券【大阪エリア版】もしくは2日券で十分対応できると思います。
また、地下鉄の乗り放題だけであれば1日800円(土日祝600円)のエンジョイエコカードというものが、大阪市営地下鉄では発売されています。
大阪周遊パスを購入するメリットは、地下鉄などが乗り放題になるのに加えて、28の施設が無料で入場出来たり体験出来たりすることです。
もし無料になる28の施設に行かないのにただ地下鉄が乗り放題になるというだけで大阪周遊パスを買うことを考えているなら、絶対にエンジョイエコカードを買った方が何倍も安くつきます。
大阪で観光したい場所がどこか、大阪周遊パスに入っている無料の28施設に行く予定があるのか、それを踏まえた上で買うかどうか考えた方が良いでしょう。
ぜひ参考にして楽しい大阪観光にしてもらえればと思います。
大阪周遊パスについての記事一覧
●大阪観光で使わないなんてもったいない! 大阪周遊パスの概要をご紹介!
●大阪周遊パスの販売場所って一体どこ? 主要エリアの場所を写真やMAP入りで解説します
●住んでる街と旅行目的別に選択しよう! 大阪周遊パスの種類と乗り放題区間について(←今はこの記事)
コメントを残す