職業訓練を遅刻・早退・欠席すると雇用保険(失業保険)の支給はどうなるのか? 実体験をまとめました!

雇用保険(失業保険)をもらいながら就職に必要な知識を学べるという制度の職業訓練。

自発的に学ぶものなので、基本的には遅刻・早退・欠席はすることなく通うことが前提です。

でも、気を付けていても体調を崩すことはあるし、急な用事が出てくるかもしれません。

 

僕自身通っている最中に、妻の体調があまり良くなかった日があり、僕が子供の面倒を見ようとその日の朝に連絡して、職業訓練を欠席したことがあります。

また、早退をしたことはありませんでしたが、午前中だけ遅刻して行ったこともあります。

 

このように職業訓練に通っていたとしても、遅刻・早退・欠席をした時に、支給されている雇用保険(失業保険)はどうなるのか?って気になりますよね

僕もめっちゃ気になってました。

なので、学校からもらった資料も確認しつつ、実際に自分が体験したこと、行った手続きについてまとめたいと思います。

注意

あくまで僕が通う訓練校、及び都道府県の規定です。

ハローワークごとに違う規定になっていることも考えられるので、必ずご自身の管轄のハローワーク等に確認するようにしてください。

職業訓練に通っている時に支給される手当

そもそも訓練に通っている際に支給される手当は、以下の4つになっています。

  1. 基本手当
  2. 受講手当
  3. 通所手当
  4. 寄宿手当

4つめの「寄宿手当」は学校からもらった資料にも記載されていない程に、現在ではほぼないものとして扱われているので、今回は割愛します。

以下、手当の内容を簡単に説明しておきます。

基本手当

通常の雇用保険(失業保険)として支給される分です。

職業訓練に通っていなくても、退職後に一般的に失業手当として支給されているのはこの手当です。

受講手当

40日分を限度に1日500円支給される手当です。

ハローワークでちゃんと申請して訓練に通っていれば受けられる手当で、「昼食代」といった位置づけでもらえます。

通所手当

いわば交通費です。

自宅最寄駅から訓練校の最寄駅までの電車賃をもらうことが出来ます。

これも訓練に合格して、送られてくる必要書類を返送しておけばもらえる手当です。


上記が訓練に通っていれば、支給される手当になります。

では、遅刻・早退・欠席した場合にどうなるのか、分けてまとめていきます。

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訓練に「遅刻」した場合、雇用保険(失業保険)の支給がどうなるのか?

まず、訓練に遅刻した場合、手当はどうなるのかについて。

遅刻の場合、状況によって変わらず手当が支給されたり、一部支給されたり、全く支給されなかったりします。

その内容は、以下の通り。

  1. 遅刻しても、半日以上出席すれば1日出席したのと同じ扱いで、基本手当・受講手当・通所手当が支給される。
  2. 半日以上遅刻し、理由がケガや病気、その他やむを得ない理由で、且つ証明書がある場合基本手当と通所手当が支給される。
  3. 半日以上遅刻し、理由がケガや病気、その他やむを得ない理由でも、証明書がない場合支給はなし。
  4. 半日以上遅刻し、やむを得ない理由がない場合(やむを得ない理由でも証明書がない場合)支給はなし。

となっています。

遅刻しても半日以上出席すれば支給に問題なし

職業訓練は、1コマ50分、午前3コマ・午後3コマの授業構成になっているのが一般的です。

たまに1コマ90分で、計4コマという場合もあるようですが。

計4コマだろうと計6コマだろうと、遅刻しても午後始まりの最初から出席していれば支給には問題ないということです。

遅刻の理由がケガや病気なのかどうかや、やむを得ない理由かどうかなどは関係なく、遅刻を証明する証明書なども必要はありません。

 

実際僕が午前だけ遅刻して行ったことがあり、理由を「育児」としましたが、特に何の証明書を提出することもなく、全ての手当てが支給されていました。

(学校側には遅刻したことで必要な書類は書かされます)

ケガや病気、その他やむを得ない理由で半日以上遅刻し、証明書がある場合、基本手当と通所手当が支給される

遅刻しても、午後から出席していれば支給に問題ありません。

では、午後の3コマある授業の内、2コマしか出席できなかった場合にどうなるか?です。

 

この場合に手当てが支給されるためには、遅刻の理由がケガや病気、またはやむを得ない理由であること、が前提条件になります。

やむを得ない理由について

詳しくは後述しています。

風邪をひいて病院に行ったので遅刻した」というのは、ケガや病気に該当します。

他に、「親族の看病」や「親族の結婚式や葬儀」、「応募企業の面接」などはやむを得ない理由に該当します。

 

やむを得ない理由で半日以上遅刻した場合、それを証明する証明書が必要になります。

証明書について

こちらも詳しくは後述しています。

ケガや病気なら、病院を受診した領収書や処方箋などが証明書に該当します。

「親族の看護」なら、その親族の氏名が明記された病院の領収書などが証明書になります。

結婚式なら案内状の写し等、葬儀なら会葬礼状などが証明書となります。

面接の場合は、面接証明書が該当します。

 

上記のように、半日以上遅刻してもちゃんと証明書を提出した場合、基本手当と通所手当が支給されます。

注意するポイントとして、受講手当(1日500円)は支給されません。

ケガや病気、その他やむを得ない理由で半日以上遅刻したとしても、領収書などの証明書がなければ不支給になる

例えば、こんな場合。

●朝起きたらしんどかった。

●とりあえず午前中は様子を見ようと遅刻の連絡をした。

●それからとりあえず病院に行って薬をもらってきた。

●薬を飲んだらだいぶ良くなったので、学校に行くことに。

●学校についた時、すでに午後の授業の1コマ目が終了しており、午後の2コマ目の授業から出席した。

こんな場合、病院でもらった領収書(コピーでOK)を提出すれば、基本手当と通所手当が支給されることになります。

ですが、病院の領収書がなければ、例え病院に行っていたとしても支給は受けられない、ということです。

 

逆を言うと、仮病を使って遅刻しても、病院に行って領収書さえもらって提出すれば、支給が認められることになります。(やっちゃダメですよ!)

 

とにかく必要な証明書類の提出がなければ、やむを得ない理由だったとしても、一切支給は受けられないということです。

やむを得ない理由じゃなければそもそも支給はなし!

二度寝してしまって寝坊したんです」みたいな遅刻理由は、もちろんやむを得ない理由には該当しません。

そもそもこういった場合に証明書などはありませんが、どの手当も支給はされません。

午後の授業から出席してれば(半日以上の出席になるので)、特に証明書も必要なく支給されますけどね。

訓練を「早退」した場合、雇用保険(失業保険)の支給がどうなるのか?

早退した場合の雇用保険(失業保険)の支給は、遅刻した場合の真逆になります。

  • 午前中の授業に全部出ていれば、証明書不要で全ての手当てが支給される。
  • 午前の1コマや2コマだけ出席して早退しても、理由が適切で証明書が提出出来れば基本手当通所手当が支給される。
  • 理由が適切でも、証明書がなければ手当は支給されない。
  • 理由が「やむを得ない理由」じゃなければ支給はされない。

ということです。

 

言葉が悪いですが、証明書さえちゃんと用意出来るなら、ちゃんと手当てが受給されるってことですね。(受講手当は出ません!)

訓練を「欠席」した場合、雇用保険(失業保険)の支給がどうなるのか?

これも遅刻した場合と同様です。

  • 丸1日欠席しても、理由が適切で証明書が提出出来れば基本手当通所手当が支給される。
  • 理由が適切でも、証明書がなければ手当は支給されない。
  • 理由が「やむを得ない理由」じゃなければ支給はされない。

といったところ。

覚えてしまえば簡単ですよね。

やむを得ない理由について

先程軽く触れましたが、「やむを得ない理由」について詳しく書きます。

くだけた表現で列挙するとこうなります。

  • ケガや病気で病院を受診
  • 親族の看護
  • 親族が危篤
  • 親族の忌引き
  • 配偶者・及び3親等内の命日法事(事前準備不可)
  • 本人の結婚式、または親族の結婚式
  • 自分の子供の入学式・卒業式
  • 国家試験や検定等の資格試験を受験する場合
  • 就職試験・面接
  • 交通機関の事故等

上記は全て、ケガや病気、及びやむを得ない理由に該当するものとなります。

必要な証明書について

この証明書の規定について、細かい部分を挙げると膨大になりすぎるので、かなり簡略化して記載します。

領収書や診療報酬明細書、処方箋の写しケガや病気で病院を受診
看護を受ける人の氏名が明記された領収書や診療報酬明細書、処方箋の写し親族の看護
病院または親族等から証明を受けた欠席自由証明書親族が危篤
会葬礼状や案内状等の写し、または喪主・僧侶から証明を受けた欠席事由証明書親族の忌引き
案内状等の写し、または喪主・僧侶から証明を受けた欠席事由証明書配偶者・及び3親等内の命日法事(事前準備不可)
招待状や案内状の写し本人の結婚式、または親族の結婚式
案内状等の写し自分の子供の入学式・卒業式
受験票等の写し国家試験や検定等の資格試験を受験する場合
面接証明書(社印か代表社印があるもの)就職試験・面接
交通機関が発行した事故証明書・交通機関等のホームページの運行状況記載画面コピー等の該当日時、状況等が明確にわかるもの交通機関の事故等

などです。

これでもかなり割愛して掲載しているので、細かな規定はハローワークや訓練校に確認するのが一番早いです。

また、実際に訓練に通った場合、初日の入校式の時にいっさいの資料と説明を受けられるので、その資料を確認するか、その時に質問するのが賢明だと思います。

土日を挟んで欠席する場合の注意

これも初日の入校式で説明を受けられるものですが、土日を挟んでやむを得ない理由がなく訓練を欠席した場合、土日も含んで手当てが支給されないことになります。

要するに、金曜日に欠席して翌週の月曜日も欠席した場合は土日の支給もなし!ってことです。

本来であれば、土日は訓練がない日ですが、ちゃんと手当は支給される日数としてカウントされます。

例1.金曜日に風邪で休み、土日を挟んで月曜日は出席+処方箋(領収書)を提出した場合

上記の解説図通りなのですが、ちゃんとやむを得ない理由として証明書を提出していれば、

  • 金曜日は受講手当(1日500円)のみ不支給
  • 土・日曜日は基本手当・通所手当が支給
  • 月曜日は全て支給

となります。

ですが、訓練校で言われましたが、最近(2017年頃から)対応が変わったとのこと。

 

それは、金曜日に休んだ場合、後日訓練校の事務の方が「土日は求職活動出来る体調でしたか?」と聞くことになっているそうです。

そこで「いや、寝込んでて活動出来る状態じゃなかったです。」なんて言ってしまうと、土日も不支給になるとのこと。

ここで「風邪だったのは金曜日だけで、土日は大丈夫でした。」と返答すると、土日は求職活動が出来る状態だったと見なされて、支給対象になるということでした。

例え本当は土日に寝込んでいたとしても、証明は不要だし事務の方が問いただしてくることもありません。

今まではこのやり取りをハローワークで確認していたそうですが、2017年ごろから訓練校で確認するように変わったとのことでした。

例2.金曜日にやむを得ない理由以外で休み、土日を挟んで月曜日は出席の場合

こちらも図の通りですが、やむを得ない理由以外で金曜日に欠席して土日を挟んだ場合、支給されるはずの土日分も全て不支給になります。

病気(やむを得ない理由の欠席の場合)でも、証明書を出さなければ同様です。

金曜日に欠席する場合は、少し気を付けた方が良いでしょう。

欠席や遅刻した場合、訓練校には詮索されるのか?

例えば、ちょっと学校に行くのが面倒くさくなって訓練校を休んだとします。

でも手当てが支給されないのはイヤだから、病気じゃないけど病院に行き、

Non太
朝は頭痛があったけど今はだいぶ治まってて…薬だけ欲しいんです。

なんて言って領収書を手にした、みたいな場合の話です。

 

訓練を欠席すると、訓練校に「欠席届」を提出しないといけません。

これは訓練校でもらえるので、書いて提出するだけのものです。

証明書があればこれを提出する時に一緒に出せばOKなのですが、その時に色々と担当の方に詮索されるのか?と言うと、

全くされません。

 

理由がちゃんと書かれているかどうか等は確認されますが、本当に病気だったのか?などは一切聞かれないです。

クラスメイトが同じケースでサボりで欠席して書類を提出してましたが、理由については何も聞かれず問題なく終わっていましたから。

職業訓練の欠席で雇用保険(失業保険)の支給はどうなるのか?/ まとめ

長々と書きましたが、ざっくりまとめると、

  • 遅刻の場合、半日以上出席すれば支給される手当に影響はない
  • 半日以上の遅刻・早退、及び欠席しても、やむを得ない理由で証明書があれば、基本手当と通所手当は支給される
  • やむを得ない理由以外で半日以上遅刻・早退、欠席すると全て不支給

ということになります。

 

実際に体験した話しをすると、もっと仮病を使って休む人が多いのかな?と思ってましたが、意外にもほとんどがみんな皆勤賞でした。

と言いつつ、最初の1ヶ月だけでしたが。w

慣れてくると、結構賢く(ずる賢く)やってる人もチラホラ出てきていました。

 

ですが、職業訓練は雇用保険(失業保険)を受給しながら学べるというありがたい制度なので、しっかりと学んで就職につなげられるように頑張るのが最善ですけどね。

職業訓練で欠席したらどうなるの?と思っていた方は、参考にしてもらえると幸いです。

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