どうもブラック企業で働いていた経験のあるNon太(@LoveWifeLives)です。
この記事を書いている時からさかのぼることおよそ1年半、僕は5年間勤めた会社を辞めました。
辞めた理由はたくさんありますが、あまりにもハードすぎる勤務体系(年間休日20日 / 月間平均勤務時間300時間超などでも残業代はゼロ)や、一緒に働く社長のトップダウンぶりが激しく、さらには同僚の残念っぷりがありすぎたことが主な原因です。
とは言え、ちゃんと会社と話し合い円満退社はしています。が、退職してから連絡を取り合うことはありませんでした。
それが先日、1年以上ぶりに社長からLINEが来たんです。
驚きつつ開けてみると…
謝罪の言葉が綴られていました。
不器用で謝ることを知らず、全く自分を悪いと思わない性格で何かトラブルが起こる度に人のせいにし、お金でしか人付き合いの出来なかったあの人が、僕に謝罪のメールを送ってきたのです。
ごめんやすみませんでも、申し訳ありませんでもなく、ただ一言「ここ数年で最大の落ち度だった。悪かった…。」という短い文でしたが。
不器用な人なので相当悩み、相当勇気を出して取った行動であることは、5年も一緒に働いていたので知っています。
辞めた当初は「あんな会社滅びろ!」と思ってしまってましたが、そんな考えを浮かんでしまったことを反省し、「曲がりなりにも生活を支えてもらったことは間違いない」という考え方で今日この頃は過ごしていました。
そして今こうやって連絡が来たように、態度や考えを改めてやっていこうとしている社長がいる会社に変貌を遂げるのであれば、「ぜひ頑張ってほしい」と思うようになりました。(会社に戻ることは考えてないけど)
もし本当にこの行動が変わろうとしていることに繋がっているのであれば、ですが。
この記事を読んでくれた方には、勇気を出して行動した時、相手にはこんな風に伝わることもあるよっていうのを感じてもらえればなと思います。
なぜ僕は謝罪されるだったのか、働いていた時の状況を解説
僕はイベントの企画や制作をしている会社に勤めていました。
入社した最初は誰かが持っている案件を手伝うことが主な仕事でしたが、1年も経つと自分の担当する案件を持ち始めます。
自分の案件が動くと、必然的に必要経費が掛かってきます。
イベントを実施する時の経費は数百円で済む場合もあれば、1日に10万円、20万円の経費を使うこともしばしば。
一ヶ月にするとキャッシュで200万円を経費で使うなんてこともあったわけです。
そんな大金を自分で立て替えておくわけにはいかず、会社からは事前に現金をもらい、その月の終わりに経費精算したエクセルデータと領収書と残金を返却するという形でお金の精算をしていました。
そんなある日、事件は起こったのです。
経費袋に入れていた20万円が消えてなくなる
とある週末に自分が担当するイベントが行われました。
当然僕は必要最低限の経費を想定し、経費袋の中に30万円を用意しておいたんです。
無事にイベントは終了し、使った経費は約10万円。使った経費と引き換えに領収書を手にしているので、そのデータをエクセルに打ち込みます。
打ち込みが終わった領収書は経費袋とは違う袋に入れ、これで10万円分の領収書が入った袋と経費が20万円入った袋の2つが残ります。
それをそのまま自分の机の引き出しに入れておきました。
自分の記憶があるのはここまでです。
その後もイベントをやりつつ経費を精算していました。
月末が近付いたので、1ヶ月で使った経費を精算し、経費と領収書と残金が合っているかの最後の計算をしている時に問題が発覚しました。
経費が20万円足りない…!
この時は経費袋が消えてなくなっているとは夢にも思わず、なぜ足りないんだ!?と焦るばかり。
数百万円を現金で持っているのに、1回に使用する額は数百円なんてことも多かったので多少の誤差は過去にもありました。
でもさすがに1万円どころか、20万円も誤差が出るのは明らかに紛失したり等のことがない限り有り得ない。
どこかで自分が落としてしまったのか…?と思う以外にありませんでした。
会社には一応話はしましたが「お前が悪い!」と一蹴され、泣く泣く自分が20万円立て替えることに。
この時は社内で盗まれているなんて考えは一つもありません…
小銭貯金をしていたのに、全く貯まらない
一回で使う経費の額が数百円や数千円ということも多く、これをそのまままともに保管していると、どうしても小銭大王になってしまいます。
そこで考えたのが、経費は常に札束で置いておけるようにしておけば便利だということ。
自分のお金で札束(特に千円札)を数万円分用意しておき、経費で使った時に出た小銭と自分の札束と両替をして、常に経費はお札で保管しておくようにしました。
ここで両替をして自分の手元に戻ってきた小銭は貯金だ!と言って、小銭貯金をしていたのです。
これがダンボール一杯になったら銀行に両替をしに行くということを一つの楽しみにしていたのですが、毎回両替に行く度に想像していた金額の半分ぐらいしか貯まっていませんでした。
大体30万円ぐらいは貯まったかな~と思って両替すると、15万にしかなっていない、みたいな。
この時も自分の計算間違いか…としか思ってませんでしたが、まさか社内の人間に盗られていたとは知る由もありませんでした。
後輩I君の経費15万円も消えてなくなる
これは僕自身の経験ではありませんが、後輩(以下I君)が机の引き出しのさらに奥の下の方にしまっておいた経費15万円がある日消えてなくなりました。
これがキッカケで、「盗まれているんじゃないか?」という疑惑があがってきます。
実はこの他にも、先輩のデスクの後ろにある保管棚の中に締まっておいたはずの経費(鍵はしていなかった)20万円も消えてなくなりました。
この先輩は女性で社長の大のお気に入りの人だったので、経費を紛失したにも関わらず僕のように立て替えは強要されず免れてました。
さらに、僕の同僚J君が担当していた案件は膨大な経費(現金で300~500万円ぐらい)が毎月必要だったのですが、月末に領収書や残金を計算すると毎月50万円以上の誤差が出る程の事態。それが1年ぐらいずっと続いてました。
僕⇒総額30~50万円
後輩I君⇒15万円
先輩⇒20万円
同僚J君⇒50万円×12ヶ月=600万円ぐらい
これだけの経費が消えてなくなる事件が立て続けに起こるなんて、どれだけ管理体制がずさんやねん!って話しですが、ホントの話です。
J君の経費がずれ続けるところだけは、計算が間違ってるんじゃない?と言われてましたが。
犯人探し⇒社内の雰囲気最悪⇒ネコババしていたのは同僚J君だった
この時点でも、「盗まれたかもしれない」という発想はあっても、「社内の人間が盗んだ」という発想まではなかなか到達しませんでした。
なにしろ、会社の創業期から一緒にやってきたメンバーだったので(でも人間としてずっと付き合っていきたいというような関係ではなかった)、さすがに社内の人間が経費を盗むことはないだろうという考えだったのです。
とは言え、どうにかして経費がなくなる事件を防がなければいけません。ここから犯人を探すための調査と対策が色々と始められます。
監視カメラを付けられたり、鍵付きの引き出しを準備したり。
結果的に、鍵付きのもので保管した結果、J君の経費がずれること以外はぱったりと経費が消えてなくなる事件は起こらなくなりました。
どんな調査をしたのかについては割愛しますが、最終的に僕が社内にいる間にこの問題は解決しませんでした。
そして退職して数週間が経った頃、実は同僚のJ君が全て経費をネコババしていたことが発覚したのです。
恐らく総額で1,000万円を越える額をネコババ。もはや完全に横領です。
経費がずっとずれ続けていたのも、こっそり使って後戻りが出来なくなりそのままにしていたようでした。
もちろん、僕の経費がなくなっていたのも、先輩の経費がなくなったのも、後輩の経費がなくなったのも、全て同僚J君がやった仕業でした。
僕は幸い、犯人かもしれないという疑いの目はほとんど向けられなったものの、経費が20万円合わないとなった時はメチャクチャ怒られたし(立て替えもさせられたし)、とにかくお金がなくなる事件が起こっていた時の社内の雰囲気は最悪だったわけです。
後輩の経費がなくなった時、社長は後輩の自作自演じゃないか?という疑いの目を向け始めました。
その時に後輩と2人で話して、後輩は絶対にしていないという話をしていたので、社長にその旨を話しバトりました。
そしたら実は僕もグルなんじゃないか?みたいに一時思われたこともあったりして、とにかく全てが最悪の雰囲気だったんです。
僕が会社を辞めた後に、同僚だったJ君が盗んでいたことが発覚しましたが、特にその後社長からの連絡はありません。
特にその時も今も、僕が怒っているだとか社長に対してわだかまりがあるとか、そういうことは一切ありません。
ですがこういう経緯から、少なくとも当時疑いの目を向けてしまったことや疑心暗鬼になってしまって雰囲気をボロボロにしてしまったことなどを、社長は謝らないといけないと思っていたようです。
今回の連絡は、僕が退職してから1年半が経ち、同僚だったJ君と話し合い会社を去ることになったという報告と謝罪の連絡だったんです。
勇気を出して連絡をくれたことを大いに称賛したい!
と、なぜ謝罪されることになったのかについて解説してしまったので、ものすごく経緯が長くなってしまいましたが、今回のケースは「僕に連絡してこなくても何の問題もないこと」です。
僕自身も、盗まれた20万円、幾らかわからない程にネコババされてた小銭貯金の数十万円が返ってくるわけでもないし、社長もそれを返金するつもりでもなかったので、なおさらどっちでも問題ないことです。
例え社長がこのまま連絡してこなかったとしても、僕とはすでに連絡する間柄ではなかったので何も起こりません。
むしろ、謝罪連絡を入れたことで、僕が立て替えたお金を返してくれ!と言ってくる可能性もゼロではないと想定出来るはずです(そんなことしないけど)
そんなリスクを想定してるのかは分かりませんが、それでも社長は「かなりの苦労をかけたこと、自分の判断ミスを引き金に色んな人を疑って迷惑をかけたことがここ数年の最大の落ち度であった、悪かった」という連絡をくれました。
短いながらもケジメとして、勇気を出して連絡をくれたことを僕は称賛したいと思いました。
勇気を持って実践することは大切!/ まとめ
自分の行動を顧みて、反省し次に生かすことは大切です。
そこにメリットデメリットが介在しない、想いの部分をちゃんと伝えたくてとる行動であれば、なおさら素敵だなと思います。
働いていた当時は、ホントにクソみたいな社長だと思ってしまってましたが、離れてお互い客観的に見ることが出来るようになり、また勇気ある行動をしてくれたおかげで、お互いにまた一歩を踏み込むような新しい風が吹くキッカケになるかもしれません。(また会社に戻って働くとかはないけど)
まぁ、全く吹かないかもしれませんが。w
とにもかくにも、謝罪をもらえたからとかではなくなんか気持ちの良い行動をしてもらえたなと考えると、すがすがしい気分になりました。
何か思うところがあるのであれば、まずは勇気をもって自分から!ってことですね。
今回の一件はホント良い体験が出来ました。
勇気を持って実践した先には、素敵な感情が湧いて出てくるかもしれませんよ!
もし社長と何か進展があれば、またレポートとしてお届けしたいと思います。
謝罪してもらえて ちょっと?!すっきりしましたね。初めまして。アラカンのおばさんですが、こんな経験あります。昔、パートに行っていたときの職場がすごく感じの悪い いじわるで感情的な先輩が数人いて・・・仕事には未練があったのですが 辞めました。でもたまに会うんです。買い物先などでその中の一人に!
もう立ち直っていたので 何もなかったように 挨拶だけをすることにしたのです。何回目だったか・・・
挨拶の後に「あの時は本当に意地悪してごめんなさい。」って言われました。私が辞めてからもずっと後悔していたと。
それから 数年、他のいじわる仲間は 私の後から入って人たちにも高飛車な態度で 他の場所の上の方に職場に乗り込まれて辞めるように勧告されて辞めたとか。その話をしてくれた人に 「もう穏やかな職場になっているし、人手が足りないからどう・・・?」と誘われたのですが、もう体力気力に自信がないので戻れませんが、やはり神様はお空から見ているのだなあ!と感じましたよ。
あらかんさん
過ぎ去った今なら面白いというか不思議に思える経験ですね。
謝られたから良いとか、謝られなければ、とかの話ではありませんが、お互いがスッキリ出来るならそれが一番ですよね。
確かに…僕ももう一度働かないか?と言われても、あのブラック体質だけはどうにもこうにももう乗り切れる自信がないのでやらないですね。笑
わざわざコメントありがとうございます!