会社を退職した後、手続きをすることで受けられる雇用保険(失業保険)はありがたい制度です。
収入が途絶えた後の、大切な収入源になり得ます。
雇用保険の手続きをするには離職票が必要であることは、大体の人が知っているとは思います。
そしてそれがおよそ2週間前後で到着するのが一般的であることも。
でも僕自身、2週間経っても離職票が届かない!という事態を経験しました。
それからは辞めた会社に電話したり、自分の最寄りのハローワークに確認したり、違うと言われ会社本社の所在地を管轄しているハローワークに電話したり、再度会社に確認したりと、色々とたらい回される事態に…。
とは言え、色々と確認したおかげで無事に手続きを進めることが出来ました。
なので今回は、実際に僕がやった行動を振り返りながら、
- 離職票が届かなかった理由
- 離職票が届かない時の対応としては、今現在どこにあるかを確認するのがベスト!
- 離職票がなくてもハローワークで手続きできるという話
という3点についてまとめてみました。
退職したのに離職票が届かなくてΣ(゚д゚lll)ガーンとなっている人は、ぜひ参考にしてもらえればと思います。
2週間経っても離職票が届かなかった
会社を退職した場合、大体は10日~2週間ほどで離職票が届くのが一般的です。
それにも関わらず、僕は2週間経っても一向に届く気配がありませんでした。
退職時に希望した他の書類、
- 退職証明書
- 社会保険資格喪失証明書
は1週間で送られてきたにも関わらず…。
本来、雇用保険法というもので、離職票は退職後翌日から10日以内に管轄の公共職業安定所に提出しなければならないと規定されています。
でもこの法律の確かなところは、会社からハローワークへと提出しないといけないのが10日以内という意味なんです。
離職票は通常、【会社がハローワークに提出】⇒【ハローワークが会社に返送】⇒【会社が自宅に送付】という流れで届きます。
会社側はハローワークに提出さえしていれば問題ないわけで、ハローワークから返送された離職票を、会社が自分の自宅に送ってこなかったとしても(仮に忘れていたとしても)、何も言われないってことです。
まぁ、こんなことはあんまりない事例だとは思いますが…
とにかく、このどこかで手続きがストップすると、離職票が届かないという事態になるわけです。
離職票が届かなかった理由
では、そんなマメ知識はおいておいて、今回の僕の離職票が届かなかった経緯をまとめたのが以下です。
退職から17日、辞めた会社に電話
月末で退職してから、翌月の17日になっても届かなかったので、辞めた会社に電話をしてみました。
円満退社をしているので特に不都合はありません。
電話口の女性は「少々お待ちください」と言って、会社の総務の人に交替しました。
今確認すると、今月の6日に職安の方に提出は済んでるんですが、そこからの返送がないのでストップしてる状況なんです。
※職安とはハローワークのことです。
ただ、9月とか10月っていうのは退職する人が多いので、職安からの返送が遅くなることもあるって聞いてます。
と言って一度電話を切りました。
この時点では、特に会社側の処理が遅れていることはなさそうです。
10日以内にハローワークに提出しないといけないという規定も守っています。
これはもう待つしかないと思ったのですが、一度ハローワーク側に確認してみることにしました。
自分の街の管轄のハローワークに電話
どこのハローワークに電話すれば良いのか分からなかったのですが、とりあえず自分が住む街のハローワークに電話してみました。
かくかくしかじかで離職票が返送されてないらしいんですけど、今どのような状況か確認してもらうことは出来ますか?
会社で聞いた内容を、電話口の方に話しました。
※〇〇区は僕が住んでいる街です。
と言って電話を保留にされます。
3分ほど待って解除になりました。
離職票がどうなっているかは、こっちじゃ分からないんです。
教えてもらえるかは分かりませんが、確認するなら会社の所在地がある地域を管轄してるハローワークになると思います。
ハローワークにはオンラインネットワークでつながっているらしく、本来は会社から届け出が出されているかは分かるみたいです。
なので、返送処理がされているかどうかも分かる気がするのですが、この時は分からないと回答されました。
じゃあ会社の話しでいくと、やっぱり結局はハローワークからの返送を待つしかないってことで、雇用保険の手続きは離職票が届くまでどんどんずれ込むしかないってことですよね?
退職を証明する書類ってなにかお持ちですか?
仮で手続き?
初めて聞いたので驚きでした。
であれば、それを持ってきてもらえれば、とりあえず雇用保険受給の手続きを仮で進められるんです。
最終的な給付については、離職票を持ってきてもらわなければいけませんが。
とのこと。
この会話をまとめると、離職票がなかなか届かない!という人で、離職票が届くまでずっと待っているだけだと、雇用保険を受給するための手続きがどんどんと遅れます。
手続きが遅れるということは、それだけ受給開始日も遅れることになるので、それを回避するために出来る手続きなんだとか。
これでとりあえず、ハローワークから辞めた会社に返送がされていないことを焦る必要はなくなりました。
でも、出来るなら早めに送ってもらった方が良いので、会社本社のある場所を管轄しているハローワークに電話することにしました。
勤めていた会社の本社の所在地(東京都△△区)を管轄しているハローワークに電話
電話口で状況を説明し、返送がされていないものが確認可能かどうかを聞いてみました。
すみません。
かくかくしかじかなんですけど、返送の状況って確認してもらえますか?
待たされること数分、保留が解除されました。
先月末で退職されたということなんですが、、、
すでに先月分で上がってきた離職票は、全て返送が終わってるんですが…
あれっ?そうなんですか?
分かりましたー。もう一回会社の方に確認してみます!
という事態になりました。
よもや訳が分からなくなってきましたが、逆に面白くなって来るほどに。
辞めた会社に再度電話
再度退職した会社に電話して確認します。
あのーすみません。
かくかくしかじかで、ハローワークに確認すると、もうすでに書類の返送は終わってると言われたのですが…状況って確認できますか?
クレーマーっぽくなりたくないので、あくまで真摯に穏やかに伝えました。
ちなみに、御社は東京都△△区なので、△△区の管轄のハローワークに離職票は提出するってことで良いんですよね?
念のため、確認を入れました。
「担当者に変わります」ということで保留。数分後解除されます。
Non太さんすみません。
状況確認してもらって恐縮なんですけど、Non太さんの在籍に関して離職票の管轄は大阪になってるんです。
支店のある大阪市××区が処理をして、ハローワークに提出してるんです。
あ、ちょっと待ってくださいね。
もう一度保留にされます。
退職後に届いた離職票以外の書類(退職証明書や社会保険資格喪失証明書など)は、「人事部」と書かれて東京の住所で来ていました。
なので、離職票もてっきり東京になると思ってたのに、結局は勤めていた大阪の管轄で処理していたということでした。
なので、東京のハローワークが返送は全て終わっているという確認は意味がなかったことになります。
お待たせしました。
話しが二転三転して申し訳ないんですけど、今調べてみるとハローワークからは書類が戻ってきていて、昨日にNon太さん家に発送手続きが終わってました!
えっ?!あっ、そうなんですか?笑
っていうことは、今日か明日には到着するってことですね?
はい、恐らく到着すると思います。
という結果になりました。
最初からしっかり確認してくれていれば、ハローワークへの電話は不要なものでしたが、とりあえず無事に発送されているということでした。
実際はこのやり取りのあと、すぐに自宅に宅急便で離職票が届きました。
もし離職票が届かない!という場合は、
- そもそも会社が申請をしていない
- 会社からハローワークには申請が上がっているが、ハローワークから返送がされていない
- ハローワークから会社への返送はあったが、会社が自分宅への発送を忘れている
上記のどれかに該当するのが一般的です。
受け取った離職票に押されていた日付を見てみる限り、僕の場合は、
- 会社がハローワークに提出した日が6日
- ハローワークが受理のハンコを押していたのが11日
- 僕の家に発送したのが16日
- 到着が17日
となっていました。
どこの処理が遅かったのかは分かりませんが、会社もハローワークも僕の分だけを処理しているわけじゃないと思うので、2週間前後の時間がかかるのは仕方がないのかもしれません。
僕の離職票が届かなかった事例は、こういった経緯で事なきを得ました。
離職票が届かない時は、今現在どこにあるのかを確認するのがおすすめ!
離職票が届かなかった時に、色々な疑問が湧いてきました。
- 処理を忘れられている?
- 給料が確定していないから?
- 何か不具合が起こっている?
など、たくさんのことを想定してみました。
ですが、結果的に自分が体験した経緯を読んでもらえれば分かるように、離職票の所在がどこかを確認するのが手っ取り早いという結論に至りました。
ちなみに、僕の退職した会社は、給料が20日締めの翌月10日払いという変則な会社。
月末で退職したのですが、退職月の20日に一旦給料の締め日が来ます。
それから月末まで働いたので、退職後も20日以降~月末までの給料が残っている状態です。
最初の疑問は、
なんて思ったりしました。
ですが、これは間違いです。
なぜなら最後の給料(日割りなども)が残っていたとしても、離職票の項目に「未計算」という処理の仕方をすれば、手続きが進められるからです。
離職票の所在を確認する場合は、基本的にまずは退職した会社に確認するのが王道です。
辞めた会社に確認できない…という場合
あまり良い辞め方をしなかったとか、会社側とは金輪際関わりたくもない!なんて場合もあるかもしれません。
そんな時は、自分の街の管轄のハローワークに相談です。
電話ではなく、足を運んで相談するのが良いです。
ちなみに僕は、先程も書いたように離職票の所在を電話で確認しましたが、「分かりません」で終わりました。
でも本来は、全国ネットワークで会社がハローワークに離職票(正確には雇用保険被保険者資格喪失届という書類)の届け出をしているかどうかは分かるみたいです。(詳細は不明ですが)
ということから、「(離職票が届かないという理由から)会社が離職証明書の届け出をしてるかどうか確認したいのですが…」というのが良いかもしれません。
とは言え、退職してからまだ1週間程度しか経っていない場合は、「もう少し待って」と言われると思われるので、せめて2週間ほどは待ってからの方が良いでしょう。
離職票が届かない場合は、
- 離職票の所在や進捗状況を確認するために、まずは辞めた会社に手続きが進められているかを確認。
- していなければ会社に催促。しているというのであれば、現在離職票がどこで止まっているのか確認。
- ハローワークで止まっているなら会社に返送されるのをしばし待機、会社に返送されているのであれば自宅に郵送してもらうよう会社に再度催促。
- それでも送られてこなければ、ハローワークに事情を相談
で問題ないはずです。
もし悪質な会社で、わざと離職票を送らないようにしているなどがあった場合は、即行でハローワーク相談が良いですよ!
退職した会社からハローワークに届け出が出されていることを確認できた場合、「紛失しました」で再発行が受けられるという記事を見ました。
ハローワークが会社に返送しているにも関わらず、一向に離職票が送られてこないという場合には、一考の余地はあるかもしれません。
あまりウソを付くのはおすすめしませんが。
というわけで、離職票が届かない時の対処法としてご紹介しました。
次に、離職票が届かない時に仮で手続きが進められるという話しです。
離職票が届かなくても、ハローワークで仮手続きを進められる!
離職票が届かなかったので、最終的に僕はこの手続きをしようと思ったのですが、ギリギリのところで届いたので、離職票を持参して通常通りの申請をしました。
そのため、実際に手続きは行いませんでしたが、担当の方に詳しく聞いてきたので、それをご紹介します。
一通り雇用保険受給のための通常の手続きを終え、「何か質問はありますか?」と聞かれたので、離職票が届いてなくても出来るという仮手続きについて質問しました。
実はギリギリ離職票が届いたから良かったんですけど、その前に離職票が届かないって問い合わせてたんです。
すると、退職したことがわかる書類を持ってきたら、一旦、仮で雇用保険受給の手続きが出来ると聞いたんですけど、今後のために教えてもらっていいですか?
普通に手続きしてるのに、こんなこと聞かれたら面倒ですよね笑
そうですね。
雇用保険受給の手続きをしないとその分だけ受給日が遅くなっていきます。
なので、離職票が届かなくて手続きできないという人は、退職証明書や社会保険資格喪失証など、退職日が明記されたものを持ってきてもらえれば仮で手続きが進められます。
でも、ちゃんと「受給出来る資格があるか」とか、「給付制限あるなしのどれに該当するか」等は離職票がないと判明しませんけどね。
例えば、派遣で契約途中にも関わらず退職した場合、退職理由は「自己都合」です。
その後、雇用保険受給の手続きをしたとしても、3ヶ月の給付制限が付きます。
一方、派遣でも契約期間満了で退職した場合(更新可能だったけど自分の意志で更新しないを選んだ場合も同様)、自己都合にはなるものの、特定理由離職者として給付制限なしで雇用保険の受給が可能となる場合もあります。
ネット上では、派遣で退職した場合、退職後1ヶ月を待たずに離職票を発行すると(派遣会社から次の仕事の紹介を一切受けないなど)、一般受給資格者となって3ヶ月の給付制限が付くという情報がありますが、この限りではないです。
過去に実際に僕は、
- 派遣で勤務
- 退職後すぐに離職票受け取り
- その間派遣会社から一切次の仕事の紹介を受けていない
という状況でしたが、契約期間満了の自己都合退職で、特定理由離職者として給付制限なしで受給できています。
また、同じ状況でも「自己都合+給付制限あり」で処理される場合もあるので、会社によりけりだと思います。
話しが逸れましたが、いずれにしても、こういった給付制限が付くのかどうか、給付日数が何日あるのか等については、離職票に書かれているのでそれがないと判明しません、ということです。
退職してから10日、いわゆる11日目からは手続き可能です。
10日経過しつつ、会社に依頼しても離職票が発行されないということであれば、仮で手続きが進められることになります。
僕の街のハローワークは11日目以降でしたが、他の街では12日目以降からという場合もあるようなので、自身の管轄のハローワークで確認することをおすすめします。
また原則は、退職後10日以上経過し、なお且つ会社に掛け合ってるのに離職票が発行されない、もしくは離職票の発行が遅くなることが分かっている等の場合です。
仮で手続きした場合、その日が受給のための手続きをした日になるってことでいいんですよね?
離職票が届いてないままでも、説明会とか初回講習とかは受けられるんですか?
通常雇用保険の受給手続きを済ませた後は、その7日後に説明会、その数日後に初回講習というものがあります。
それが、仮手続きの状態のままでも受けられるのかを聞きました。
説明会や初回講習などは受けてもらうように、皆さんにお伝えしてます。
ただ、離職票がないままに認定日を迎え雇用保険を受給出来る日が来たとしても、支払い額等の計算も出来ないのでお支払いは保留となります。
その後に離職票を提出して頂き問題がなければ、お支払いのための段取りを組んでいきます。
もし認定日前に離職票を提出して、且つ問題がなければ、仮でお手続きした日を起算日として、受給の手配を取ることが出来ます。
とのこと。
結論一番は、仮で手続きしたとしても、認定日の前までに離職票を提出するのが良い!ということですね。
この制度は僕も詳しく知りませんでしたが、離職票が届かないと嘆いている人にとっては、かなりありがたい制度と言えるかもしれません。
とにもかくにも、離職票で困ったならまずはハローワークに相談!が良いですね。
離職票が届かない時の対応 / まとめ
これまで退職後の雇用保険の手続きは、離職票が届かない限り何も出来なくて、その分だけ手続きが遅れ、雇用保険(失業保険)の受給もずれ込むものだと思っていました。
ですが、
- 書類が届かない⇒会社に掛け合う。
- それでも離職票が届くのが遅い⇒ハローワークに相談して、仮手続き。
- 会社が悪質で掛け合ってくれない⇒ハローワークに相談。
ということを覚えておけば、ほとんど問題を抱えることなく対応してもらえるものなんだと分かりました。
離職票が届かなくてどう対応していけばいいかと悩んでいた人は、ぜひ参考にして頂ければと思います。
ですが、ハローワークごとに取り決めや運用が異なる場合もありますので、参考程度にして頂き、ご自身が住む街の管轄のハローワークに問い合わせされることをおすすめします。