先日飲食店(ラーメン屋さん)に行きました。
途中まで美味しく食べていたのですが、半分ぐらい食べたところで口の中がガリッとしたんです。
何だろうと口から出してみたところ、料理の中に入っていてはいけないものが入っていました。
僕はこういうのはお店にはお伝えするタイプなので伝えましたが、その後の店員さんの対応がものすごく良かったんです。
良くトラブルは人をファンに変えるチャンスと言われますが、まさしくそんな気持ちになれたというお話しです。
提供された料理に入っていたもの
ラーメン屋さんで麺を口に含んだところ、急にガリッと固いものがあることに気付きました。
あきらかに麺とは違うと思い、口から出してみたところ、驚きのものが出てきたんです。
それがこちら↓↓↓(イメージです)
金属のたわしです。
もちろんたわしが丸ごと入っていたわけではなくて、大体1cmぐらいのはりがねのような金属の欠片が入っていた程度です。
とりあえず飲み込まなくて良かった…。
金属たわしが混入した原因
お店で料理を作る場合、家庭用の鍋では小さすぎるので良く寸胴(ずんどう)と言われる大きな鍋を使っていることが多いです。
今回僕が行ったお店でも使っていました。
▼こういう大きな鍋です。
それを洗う時には、金属たわしを利用することが多いそうです。
そして今回はその手違いで(理由は分かりません、という聞いてない)、たわしの欠片が混入したというのでした。
僕がこの後取った対応は以下です。
僕が店員さんに取った対応
僕はわざとじゃないと分かっているミスやトラブルについては、基本的に怒ることはありません。
いつも気にするのはその出来事が起こった後の相手の対応だけです。
もし店員が有り得ない舐めくさったような態度を取った時には、しっかり話し合いますが。
なので、この時も全く怒ることなく店員さんに伝えました。
と言って、ティッシュの上に載せた金属たわしの欠片を見せました。
僕はこれだけしか言っていないのですが、これを受けての店員さんの対応が素敵だったんです。
店員さんが取った対応
金属たわしの欠片が入っていたことに気付いた店員さんからの言葉です。
申し訳ありません!
飲み込んだりされてないですか?お怪我とか大丈夫でしたか…?
ホントにすみません。
すぐに作り直し…あ、
お代から引かせて頂きます
と言われました。
謝罪の言葉より料理代が安くなることより、謝罪後すぐに僕自身のことを心配してくれたことになんか良いなぁと思いました。
作り直しましょうか?と言おうとして、僕が大半食べていることに気付いたのか、言葉を飲み込み代金を引くという選択をしてくれました。
そして店員さんの表情。
ものすごくミスを反省しているような柔らかい表情をしていたので、それだけで十分でした。
もしかしたら上辺だけでやっているのかもしれないけど、それでも僕にとっては対応として十分なものに感じました。
「お客様は神様」の考え方は全く不要だけど、お客さんが来てくれてこその飲食店という考え方は大切だと思う
昔から「お客様は神様」という議論が行われますが、僕自身全くその発想はありません。
食べる人が人間なら、作っているのも人間です。
どんなに注意深くしていたとしても、ミスをする時はしてしまうものです。
そのことに自分が客だからと言って目くじらを立てるのは不毛でしょう。
とは言え、お店側としては食べに来てくれる人がいるから商売として成り立つわけなので、お客さんを大切にするべきなのは言うまでもありません。
お客さんをないがしろにして成り立つものじゃないはずです。
今回の一件では、僕だけじゃなく店員さんも同じように考えていたからこその出来事だったのかなと思うんです。
もし僕が「お客様は神様」という思考でいたなら
自分は客だぞ!偉いんだぞ!と思っていたなら、こんなことを言っていたかもしれません。
おいこら!こんなものが入ってたやんけ!
どないしてくれんねん?
あぁ?
飲みこまへんかったから良かったものの、もし飲み込んでたら一大事やぞ?
わかってんのか?
とりあえず誠意を見せろや!
※だいぶ脚色してます。w
代金をタダにしろ!って口に出して言えば恐喝になるらしいですからね。
「誠意を見せろ」という言葉に置き換えて、わめいている人を見たことがあります。
食べに来ている客=自分は神様のようなものという思考を持っている人ってこんな風な対応をしてしまうんでしょうね。
もし店員が「客がなに偉そうに言ってんだ!来たくないなら来なくていいし!」という思考を持っているなら
逆に店員が、何で客ごときにそんなこと言われないとダメなんだ?イヤなら来なくていいんじゃ!と思っていたら、こんな対応になるかもしれません。
えっ、それどこに入ってたんですか?
ちゃんとこっちも確認してやってるんですけどねぇ…
まぁとりあえずすいません。
※だいぶ脚色してます。
「うわー面倒くさい!ってか運悪い!、最悪やーとりあえずしゃーないから謝っとこ」みたいな対応が出てしまうということを言いたいだけです。
ミスはミスであるにも関わらず、「仕方がないだろう」というような姿勢が接客に出てしまっている時点でアウトでしょう。
ミスは誰にもあるけど今後気を付けてね!と考える客と、ミスはミス!精一杯の対応をしよう!と考える店員の場合
一応今回の出来事の僕と店員さんはこんな感じだったのかなと思っています。
金属たわしの欠片が入っていた時に思ったことは、もちろん良くないことだけどどこのお店にだって起こり得ることなので、これからまた気を付けてくださいね!という気持ちを持って、お店には事実を伝えました。
もちろんお代をタダにしろなんて思ってなかったし、謝罪させるために伝えたなんてことは微塵もありません。
にも関わらず店員さんはすぐに謝罪の言葉とともに、お客さん(僕)の体を気遣い、さらにはお代までいりませんと言ってくれました。
これが「お代はタダにしてあげてるんだからゴチャゴチャ言うな」という考えが出ていると、それは多分相手に伝わるはずですからね。
金属たわしが入っていたことはもちろん良い気分ではなかったものの、店員さんの対応を受けた僕は最終的にものすごく穏やかに店を出ることが出来ました。
あくまで憶測ですが、店員さんの方もあんな風に言ってくれるお客さんもいるんだなぁ…もっと喜んでもらえるように気を引き締めてやっていこう!
と思ってくれてるんじゃないかと想像しています。
もしかしたら僕の想像なだけかもしれませんが。
お客さんとお店(店員)が対等に、譲り合うように出来るのが一番良いですよね。
言わずもがな、僕はまたこのお店に必ず行きます
店員さんは僕のラーメン代を請求しませんでした。大体800円ぐらいです。
でも、誠心誠意の対応をしてくれた店員さんを見て、僕の気分はとても良くお店を出ることが出来ました。
それはラーメンが無料になったからではなく、しっかりした対応をしてくれたから。
お店としては、ラーメン一杯分は請求し損ねた代わりに、しっかりと1人の人間をお店のファンに変えていったわけです。
トラブルが起こった時に目先のことも今後のことも、利益を考えずにまず誠心誠意対応することを考えれば、やがてそれはプラスになって返ってくると実感した出来事でした。
言わずもがな、僕はまたラーメンが食べたくなった時、このお店に足を運ぶでしょう。
トラブルが起こった時は、まず誠心誠意をもって対応する! / まとめ
飲食店だけじゃなく接客業をしている人であれば、今回のようなケースはたくさん出くわすことでしょう。
謝罪すればいいというものでもないし、代金をタダにすればいいわけでもなく、バランスが難しかったりするのも事実。
でもまず、何はともあれ誠心誠意の心を持って対応することは必要なんじゃないかなと思うわけです。
その甲斐あって、ここにお店のファンになった人間がいるわけですから。
逆に、料理に異物が入っていた時に怒るお客さんもたくさんいるでしょう。
それが自分ならまだしも、まだ小さい子供に提供された料理に入ってたなんてことがあれば、余計に怒りにふるえる親もいるはずです。
怒りたい気持ちは分かりますが、せめて最初は穏やかに伝えた後の店員さんの対応を見てからにした方が、後々は良いかもしれませんよ。
怒り狂って傷付けてくる人に対して優しくしたい人なんているわけないですし、怒りをぶつけてしまうと最終的に気持ち良く終わることはまず出来ないですから。
穏やかに言うからこそ、お店側もミスを認めて誠心誠意の対応がしやすいものでしょうし。
もしどれだけ誠心誠意の心で対応しているにも関わらず、ウダウダいうお客さんにはさっさと料金をタダにして帰ってもらえばいい。
そういうものだと思います。
僕にとっては良い経験が出来ました。
おしまい☆